建設業経理の育成シート(Excel・無料)
建設会社の経理担当を3か月で任せられる状態にするための育成計画例です。建設業特有の勘定科目、工事ごとの原価管理、出来高と請求、下請けへの支払、完成工事高の計上、決算と経営事項審査までを記入した完成例と、編集用テンプレートを収録しています。
Excel(エクセル)形式 / PDF対応 / 更新日 2026-09-03
上のボタンから、メールアドレスと6つの質問にご回答ください。ダウンロードリンクをすぐにお送りします。
ご回答は、次に作るテンプレートを決める材料にしています。
この育成シートは誰向けですか
- 建設会社の経理を初めて採用した経営者
- 他業種の経理から建設会社へ移った人の指導役
- 工事ごとの原価が分からない状態を直したい管理部長
- 経営事項審査に向けて経理を整えたい会社の責任者
どのような場面で使いますか
建設会社で、経理の担当を新しく置くときや他業種から移ってきた人に引き継ぐときに使います。完成例では、建設業特有の科目と工事台帳を覚える段階から、工事ごとの原価と完成工事高を扱える段階までを週ごとに設定しています。工事が期をまたぐため、第9週を完成工事高の計上に充てています。
含まれる項目
このExcelには、次の内容が記入済みで入っています。自社に不要な項目は削除して構いません。
- 育成方針・到達目標(6テーマ:建設業の科目/工事台帳/出来高と請求/下請けへの支払/完成工事高/決算と審査)
- 3か月のフェーズ構成(科目を覚える期/工事を追う期/期をまたぐ期)
- 週次育成計画 全12週(第1週 建設業の科目を覚える 〜 第12週 決算と審査・振り返り)
- 各週のOJT内容 合計60項目(実際にやることを動詞まで記入済み)
- 各週の成果物 13種類(科目早見メモ/工事の流れ図/工事台帳の手順メモ/原価の振り分け記録 ほか)
- 各週の評価・フィードバック担当
- スキルチェック 7項目(到達基準とチェック時期つき)
- 評価項目 6観点(何をもってできていると判断するかを記入済み)
- 完成版(記入済み)と編集用テンプレートの2ファイル
Excel画面のプレビュー
完成版のExcelを、シートごとにそのまま表示しています。5枚すべて見られます。伏せている箇所はありません。
| A | B | C | D | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 建設業経理の育成シート 育成方針・到達目標 | |||
| 2 | 育成板|3か月で最終的にどの状態まで育てるかを整理するシートです。 | |||
| 3 | ||||
| 4 | No | 育成テーマ | 目的 | 育成の方向性 |
| 5 | ① | 建設業の科目 | 一般の商業と違う点が分かる | 完成工事高/完成工事原価/未成工事支出金/工事未払金 |
| 6 | ② | 工事台帳 | 工事ごとに数字を持てる | 工事台帳の作り/原価の振り分け/共通の経費/進捗 |
| 7 | ③ | 出来高と請求 | 入金までを追える | 出来高の計上/請求の締め/手形と電子記録債権/未入金 |
| 8 | ④ | 下請けへの支払 | 期日どおりに払える | 注文書との照合/出来高査定/支払の期日/保留金 |
| 9 | ⑤ | 完成工事高 | 期をまたぐ工事を扱える | 完成の基準/進行基準/期末の未成工事/原価の見積り |
| 10 | ⑥ | 決算と審査 | 外に出す数字を作れる | 決算の流れ/完成工事高の内訳/経営事項審査/許可の更新 |
| A | B | C | D | E | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 建設業経理の育成シート 3か月計画 | ||||
| 2 | 育成板|育成期間を月ごとのフェーズに分け、その月に出す成果物まで決めるシートです。 | ||||
| 3 | |||||
| 4 | 月 | フェーズ | メインテーマ | サブテーマ | 成果物 |
| 5 | 1か月目 | 科目を覚える期 | 建設業の科目と工事台帳 | 完成工事高/未成工事支出金/工事台帳/原価の振り分け | 科目早見メモ/工事台帳の手順メモ |
| 6 | 2か月目 | 工事を追う期 | 出来高・請求と下請けへの支払 | 出来高の計上/請求/注文書との照合/支払 | 請求一覧/支払予定表/原価の集計 |
| 7 | 3か月目 | 期をまたぐ期 | 完成工事高の計上と決算・審査 | 完成の基準/期末の未成工事/決算/経営事項審査 | 完成工事高の集計/決算の準備メモ |
| A | B | C | D | E | F | G | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 建設業経理の育成シート 週次育成計画 | ||||||
| 2 | 育成板|その週に何を経験させ、何を提出させるかを1週ずつ決めるシートです。実施日と確認欄は運用中に記入します。 | ||||||
| 3 | |||||||
| 4 | 週 | テーマ | OJT内容 | 成果物 | 評価・FB担当 | 実施日 | 確認 |
| 5 | 第1週 | 建設業の科目を覚える | 完成工事高と完成工事原価の意味を確認する | 科目早見メモ | 経理リーダー | ||
| 6 | 未成工事支出金と未成工事受入金の意味を確認する | ||||||
| 7 | 工事未払金と一般の買掛金の違いを確認する | ||||||
| 8 | 一般の商業の科目との対応表を作る | ||||||
| 9 | 科目の早見メモを作る | ||||||
| 10 | 第2週 | 工事の流れを知る | 受注から完成引き渡しまでの流れを確認する | 工事の流れ図 | 工事部門の管理者 | ||
| 11 | 契約書と注文書の関係を確認する | ||||||
| 12 | 工期が期をまたぐ工事を洗い出す | ||||||
| 13 | 現場に一度行って作業を見る | ||||||
| 14 | 流れを図にする | ||||||
| 15 | 第3週 | 工事台帳を読む | 工事台帳の項目を確認する | 工事台帳の手順メモ | 経理リーダー | ||
| 16 | 進行中の工事を一覧にする | ||||||
| 17 | 契約金額と実行予算を確認する | ||||||
| 18 | 原価の内訳(材料・労務・外注・経費)を確認する | ||||||
| 19 | 台帳の手順メモを作る | ||||||
| 20 | 第4週 | 原価を振り分ける | 請求書を工事ごとに振り分ける | 原価の振り分け記録 | 経理リーダー | ||
| 21 | どの工事か分からない請求の確認先を決める | ||||||
| 22 | 共通の経費の配賦の考え方を確認する | ||||||
| 23 | 材料と外注の区分を確認する | ||||||
| 24 | 1か月ぶん振り分ける | ||||||
| 25 | 第5週 | 出来高を計上する | 出来高の考え方を確認する | 出来高の計上記録 | 経理リーダー | ||
| 26 | 現場から進捗を聞き取る | ||||||
| 27 | 出来高の計上の仕訳を確認する | ||||||
| 28 | 元請けの締め日を確認する | ||||||
| 29 | 実際に3件、計上する | ||||||
| 30 | 第6週 | 請求と入金 | 請求の締め日と支払条件を確認する | 請求一覧 | 経理リーダー | ||
| 31 | 当月の請求書を作る | ||||||
| 32 | 手形と電子記録債権の扱いを確認する | ||||||
| 33 | 入金と請求を突き合わせる | ||||||
| 34 | 未入金の件を工事担当へ連絡する | ||||||
| 35 | 第7週 | 下請けへの支払 | 協力会社からの請求を注文書と照合する | 支払予定表 | 経理リーダー/工事部門の管理者 | ||
| 36 | 出来高の査定の確認先を決める | ||||||
| 37 | 支払の期日を確認する | ||||||
| 38 | 保留金がある場合の扱いを確認する | ||||||
| 39 | 支払予定表を作る | ||||||
| 40 | 第8週 | 工事別の原価を見る | 工事ごとの原価を集計する | 原価の集計 | 経理リーダー/工事部門の管理者 | ||
| 41 | 実行予算と比べる | ||||||
| 42 | 予算を超えている工事を洗い出す | ||||||
| 43 | 超えた理由を工事担当に聞く | ||||||
| 44 | 原価の集計を作る | ||||||
| 45 | 第9週 | 完成工事高を計上する | 完成の基準を確認する | 完成工事高の集計 | 経理リーダー | ||
| 46 | 進行基準を使う工事の条件を確認する | ||||||
| 47 | 完成した工事の計上を行う | ||||||
| 48 | 期末に未成の工事の扱いを確認する | ||||||
| 49 | 完成工事高の集計を作る | ||||||
| 50 | 第10週 | 残高を突き合わせる | 未成工事支出金の残高を工事別に確認する | 残高突き合わせ表 | 経理リーダー | ||
| 51 | 完成工事未収入金の残高を確認する | ||||||
| 52 | 工事未払金の残高を確認する | ||||||
| 53 | 合わない箇所の調べ方を教わる | ||||||
| 54 | 残高の突き合わせ表を作る | ||||||
| 55 | 第11週 | 月次の締め | 締めの手順を通しで行う | 月次締めチェック表 | 経理リーダー | ||
| 56 | 未計上の原価を洗い出す | ||||||
| 57 | 試算表を出力する | ||||||
| 58 | 完成工事高と原価の推移を確認する | ||||||
| 59 | 増減の理由を書く | ||||||
| 60 | 第12週 | 決算と審査・振り返り | 決算に必要な作業を書き出す | 決算の準備メモ/振り返りシート | 経理リーダー/管理部長 | ||
| 61 | 完成工事高の内訳を確認する | ||||||
| 62 | 経営事項審査で使う数字を確認する | ||||||
| 63 | 許可の更新の時期を確認する | ||||||
| 64 | 3か月間でつまずいた箇所を手順書へ追記する | ||||||
| A | B | C | D | E | F | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 建設業経理の育成シート スキルチェック | |||||
| 2 | 育成板|到達できたかを確認するシートです。判定・判定日・判定者は確認したときに記入します。 | |||||
| 3 | ||||||
| 4 | 項目 | 目標スキルレベル | チェック時期 | 判定 | 判定日 | 判定者 |
| 5 | 建設業の科目 | 完成工事高・未成工事支出金・工事未払金の意味を説明できる | 1か月目 | |||
| 6 | 工事台帳 | 進行中の工事を一覧にし、契約金額と実行予算を言える | 1か月目 | |||
| 7 | 原価の振り分け | 請求書を工事ごとに振り分け、共通の経費の扱いを判断できる | 2か月目 | |||
| 8 | 出来高と請求 | 出来高を計上し、締め日に請求を出せる | 2か月目 | |||
| 9 | 下請けへの支払 | 注文書と照合し、期日どおりに支払を出せる | 2か月目 | |||
| 10 | 完成工事高 | 完成の基準に沿って計上し、期末の未成工事を扱える | 3か月目 | |||
| 11 | 月次の締め | 残高を工事別に突き合わせ、試算表を出せる | 3か月目 | |||
| A | B | C | D | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 建設業経理の育成シート 評価項目 | |||
| 2 | 育成板|育成の途中のフィードバックと、期間終了時の評価の両方に使うシートです。 | |||
| 3 | ||||
| 4 | 観点 | 内容 | 評価 | コメント |
| 5 | 工事単位で見る力 | 会社全体だけでなく、工事ごとに原価を追えているか | ||
| 6 | 期日厳守 | 請求・支払・納付の期日を守れているか | ||
| 7 | 正確さ | 原価の振り分けと金額に誤りがないか | ||
| 8 | 現場との連携 | 工事担当から進捗と原価の情報を引き出せているか | ||
| 9 | 根拠の確認 | 完成の基準と計上の時期を、規程と契約で確認できているか | ||
| 10 | 説明力 | 工事ごとの利益の増減を、金額と理由で説明できるか | ||
| 11 | ||||
| 12 | 利用上の注意 | |||
| 13 | この様式に記入されている内容は、一般的な建設業経理のの育成をもとに作成した例です。法令で定められた様式ではありません。 実際の業務内容・商品・体制によって、教える順番と期間は変わります。到達の速さには個人差があります。 自社の評価制度・就業規則・教育に関する社内規程がある場合は、そちらを優先してください。 作成・更新:育成板(SYOJIN / 商陣 https://syojin.com info@syojin.com) | |||
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) 2ファイル(完成版・編集用) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4縦。シートごとに印刷でき、全部で6枚になります |
| シート | 育成方針 / 3か月計画 / 週次育成 / スキルチェック / 評価項目 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | 完成版 約 17KB / 編集用 約 16KB / PDF 約 290KB |
| 更新日 | 2026-09-03 |
入力方法
- まず完成版の3か月育成例を確認します。第1週から第4週で科目と台帳、第5週から出来高と支払、第9週から完成工事高に入る組み方です。
- 第1週は削らないでください。他業種の経理経験がある人は、ここでつまずきます。科目の名前が違います。
- 第2週に現場へ一度行かせてください。工事の流れを知らないと出来高の意味が分かりません。
- 自社の締め日と支払日に合わせて第6週と第7週の位置を動かします。
- スキルチェックの確認時期を、決算期と締めの週を避けて設定します。
- 毎月、工事ごとの原価と実行予算の差を本人と一緒に見ます。全体の数字だけでは、赤字の工事が隠れます。
カスタマイズ方法
- 公共工事が中心の会社は、第12週を2週に広げ、経営事項審査で使う数字の作り方を足します。
- 下請けが中心の会社は、第5週と第6週を2週ずつに広げ、元請けごとの締めと支払条件の違いを足します。
- 元請けとして工事を受ける会社は、第7週を2週に広げます。協力会社への支払が原価の大半になります。
- 建設業経理士の資格を目指す人には、第12週の後に試験の範囲との対応を確認する時間を足します。
- 一般の経理も担当する会社は、経理担当者育成シートの第8週(経費精算)と第9週(給与と税金)を差し込みます。
利用上の注意
- 建設業の会計には、完成工事高の計上の基準や工事進行基準など、扱いが会社の規程と会計の基準によって決まる箇所があります。完成例は社内の育成の流れを書いたもので、基準そのものは含んでいません。第9週は、税理士または顧問と確認したうえで書き換えてください。
- 経営事項審査で使う数字は、決算の内容によって評点が変わります。第12週の内容は管理部長と確認したうえで扱ってください。
- 掲載している内容は、一般的なOJT・研修・スキル管理・評価の業務をもとに作成した参考例です。法令で定められた様式ではありません。
- 実際の業務内容に応じて調整してください。自社の評価制度・就業規則・社内規程がある場合は、そちらを優先してください。
- 内容は更新することがあります。このページの更新日(2026-09-03)をご確認ください。
- 本様式の利用によって生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いません。
よくある質問
汎用の経理担当者育成シートとの違いは何ですか?
科目と工事単位の管理が入ります。汎用版は勘定科目と月次の締めが中心ですが、建設業は完成工事高・未成工事支出金という固有の科目があり、工事ごとに原価を追う必要があります。第4週の原価の振り分けと第8週の工事別の原価が建設業固有です。
他業種の経理経験者にも使えますか?
そのために組んでいます。第1週で一般の商業の科目との対応表を作るのは、経験がある人ほど科目の名前の違いでつまずくためです。第2週で現場を見せるのも、出来高という考え方が他業種には無いためです。
工事ごとの原価が分かりません。
第3週の工事台帳と第4週の原価の振り分けがそこです。請求書が来たときに「どの工事か」を必ず特定する運用を作らないと、後から振り分けられません。分からない請求の確認先を第4週で決めるのが要点です。
建設業経理士の資格は必要ですか?
完成例には資格の取得を入れていません。ただし公共工事を受注する会社では、経営事項審査の評点に関わることがあります。第12週で審査に使う数字を確認する手順を入れているので、そこで資格の予定を話す形にしてください。