SIerの新人SE育成シート(Excel・無料)
受託開発のシステムエンジニアの新人を3か月で案件に入れる状態にするための育成計画例です。開発環境、業務の理解、要件と仕様の読み方、設計書の書き方、実装とレビュー、試験と顧客への報告までを記入した完成例と、編集用テンプレートを収録しています。
Excel(エクセル)形式 / PDF対応 / 更新日 2026-09-03
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ご回答は、次に作るテンプレートを決める材料にしています。
この育成シートは誰向けですか
- 受託開発の新人を受け入れる開発部門の責任者
- メンター役を任されたエンジニア
- 設計書の書き方が人によって違う状態を直したいプロジェクト責任者
- 未経験採用を始めたシステム会社の管理者
どのような場面で使いますか
受託開発を行う会社で、新人エンジニアを案件へ入れるときに使います。完成例では、環境と既存の作りを覚える段階から、担当した機能を設計書に書いて試験まで通す段階までを週ごとに設定しています。顧客の業務を知らないと仕様が読めないため、第3週を業務の理解に充てています。
含まれる項目
このExcelには、次の内容が記入済みで入っています。自社に不要な項目は削除して構いません。
- 育成方針・到達目標(6テーマ:環境と作法/業務を知る/要件と仕様/設計/実装と試験/報告)
- 3か月のフェーズ構成(読む期/書く期/出す期)
- 週次育成計画 全12週(第1週 環境と作法を覚える 〜 第12週 報告と振り返り)
- 各週のOJT内容 合計60項目(実際にやることを動詞まで記入済み)
- 各週の成果物 13種類(環境構築手順メモ/案件の概要メモ/業務の流れ図/構成の説明図 ほか)
- 各週の評価・フィードバック担当
- スキルチェック 7項目(到達基準とチェック時期つき)
- 評価項目 6観点(何をもってできていると判断するかを記入済み)
- 完成版(記入済み)と編集用テンプレートの2ファイル
Excel画面のプレビュー
完成版のExcelを、シートごとにそのまま表示しています。5枚すべて見られます。伏せている箇所はありません。
| A | B | C | D | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | SIerの新人SE育成シート 育成方針・到達目標 | |||
| 2 | 育成板|3か月で最終的にどの状態まで育てるかを整理するシートです。 | |||
| 3 | ||||
| 4 | No | 育成テーマ | 目的 | 育成の方向性 |
| 5 | ① | 環境と作法 | 案件に入れる状態にする | 開発環境/構成管理/作業の記録/連絡の相手 |
| 6 | ② | 業務を知る | 顧客が何をしているか分かる | 業務の流れ/帳票と画面/用語/例外の処理 |
| 7 | ③ | 要件と仕様 | 何を作るかを言葉で言える | 要件と仕様の違い/仕様書の読み方/確認する相手/変更の扱い |
| 8 | ④ | 設計 | 書いたものが伝わる | 設計書の項目/画面と項目の定義/処理の流れ/レビューの受け方 |
| 9 | ⑤ | 実装と試験 | 動くところまで持っていく | コーディングの決まり/単体試験/試験の記録/不具合の直し |
| 10 | ⑥ | 報告 | 進みと詰まりを渡せる | 進捗の報告/工数の記録/課題の起票/顧客への説明 |
| A | B | C | D | E | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | SIerの新人SE育成シート 3か月計画 | ||||
| 2 | 育成板|育成期間を月ごとのフェーズに分け、その月に出す成果物まで決めるシートです。 | ||||
| 3 | |||||
| 4 | 月 | フェーズ | メインテーマ | サブテーマ | 成果物 |
| 5 | 1か月目 | 読む期 | 環境・業務・仕様の理解 | 開発環境/構成管理/業務の流れ/仕様書 | 環境構築手順メモ/業務の流れ図/仕様の要点メモ |
| 6 | 2か月目 | 書く期 | 設計書の作成とレビュー | 設計書の項目/項目の定義/処理の流れ/レビュー | 設計書(1機能)/レビュー指摘の一覧 |
| 7 | 3か月目 | 出す期 | 実装・単体試験と報告 | コーディング/単体試験/試験の記録/進捗の報告 | 試験仕様書と結果/課題の一覧/進捗の報告 |
| A | B | C | D | E | F | G | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | SIerの新人SE育成シート 週次育成計画 | ||||||
| 2 | 育成板|その週に何を経験させ、何を提出させるかを1週ずつ決めるシートです。実施日と確認欄は運用中に記入します。 | ||||||
| 3 | |||||||
| 4 | 週 | テーマ | OJT内容 | 成果物 | 評価・FB担当 | 実施日 | 確認 |
| 5 | 第1週 | 環境と作法を覚える | 手順書に沿って開発環境を構築する | 環境構築手順メモ | メンター | ||
| 6 | 構成管理の使い方と命名の決まりを確認する | ||||||
| 7 | 作業の記録(工数)の付け方を確認する | ||||||
| 8 | 連絡する相手と経路を確認する | ||||||
| 9 | 手順書に足りなかった箇所を追記する | ||||||
| 10 | 第2週 | 案件の全体を知る | 案件の目的と関係する部署を確認する | 案件の概要メモ | プロジェクト責任者 | ||
| 11 | 担当する範囲と担当しない範囲を確認する | ||||||
| 12 | 体制図で誰が何を決めるかを確認する | ||||||
| 13 | 納期と主要な節目を確認する | ||||||
| 14 | 案件の概要を1枚にまとめる | ||||||
| 15 | 第3週 | 顧客の業務を知る | 顧客の業務の流れを聞き取る | 業務の流れ図 | プロジェクト責任者 | ||
| 16 | 使っている帳票を実物で見る | ||||||
| 17 | 業務の用語を20件覚える | ||||||
| 18 | 例外の処理(差し戻し・取り消し)を確認する | ||||||
| 19 | 業務の流れ図を書いて顧客側に確認してもらう | ||||||
| 20 | 第4週 | 既存の作りを読む | ディレクトリの構成と役割を書き出す | 構成の説明図 | メンター | ||
| 21 | 担当する機能の周辺のコードを読む | ||||||
| 22 | データの入る先の表と列を確認する | ||||||
| 23 | 共通で使われている処理を確認する | ||||||
| 24 | 構成の説明図を書いてメンターに説明する | ||||||
| 25 | 第5週 | 仕様書を読む | 担当する機能の仕様書を読む | 仕様の要点メモ | プロジェクト責任者 | ||
| 26 | 分からない箇所を10件書き出す | ||||||
| 27 | 書かれていないこと(未決事項)を洗い出す | ||||||
| 28 | 確認する相手を決める | ||||||
| 29 | 確認して仕様の要点をまとめる | ||||||
| 30 | 第6週 | 設計書の型を知る | 既存の設計書を5件読む | 設計書の型メモ | メンター | ||
| 31 | 書く項目と粒度を確認する | ||||||
| 32 | 画面の項目の定義の書き方を確認する | ||||||
| 33 | 処理の流れの書き方を確認する | ||||||
| 34 | 型を1枚にまとめる | ||||||
| 35 | 第7週 | 設計書を書く | 担当する1機能の設計書を書く | 設計書(1機能) | メンター | ||
| 36 | 画面の項目と入力の条件を定義する | ||||||
| 37 | 正常系の処理の流れを書く | ||||||
| 38 | 異常系の扱いを書く | ||||||
| 39 | 書き終えたらレビューを依頼する | ||||||
| 40 | 第8週 | レビューを受ける | 指摘を1件ずつ読んで意図を確認する | レビュー指摘の一覧 | メンター | ||
| 41 | 書き足りない箇所と書きすぎの箇所を分ける | ||||||
| 42 | 指摘を反映する | ||||||
| 43 | 同じ指摘が出る箇所を自分で探す | ||||||
| 44 | 指摘の型を3つ挙げる | ||||||
| 45 | 第9週 | 実装する | コーディングの決まりを確認する | 実装の記録 | メンター | ||
| 46 | 設計書どおりに実装する | ||||||
| 47 | 手元で正常系を動かす | ||||||
| 48 | 異常系の動きを確認する | ||||||
| 49 | レビューを受けて反映する | ||||||
| 50 | 第10週 | 単体試験を作る | 試験仕様書の型を確認する | 試験仕様書と結果 | メンター/試験担当 | ||
| 51 | 確認する項目を洗い出す | ||||||
| 52 | 境界の値を試験に入れる | ||||||
| 53 | 試験仕様書を書いてレビューを受ける | ||||||
| 54 | 試験を実施して結果を記録する | ||||||
| 55 | 第11週 | 不具合を直す | 試験で出た不具合を課題として起票する | 課題の一覧 | メンター | ||
| 56 | 原因の箇所を特定する | ||||||
| 57 | 直したあとに関連する箇所も試験する | ||||||
| 58 | 直した内容を記録する | ||||||
| 59 | 同じ型の不具合を他の機能で探す | ||||||
| 60 | 第12週 | 報告と振り返り | 進捗の報告の様式を確認する | 進捗の報告/振り返りシート | プロジェクト責任者 | ||
| 61 | 予定と実績の差を書く | ||||||
| 62 | 詰まっている箇所を先に書く | ||||||
| 63 | 工数の記録を提出する | ||||||
| 64 | 3か月で受けた指摘の型を整理する | ||||||
| A | B | C | D | E | F | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | SIerの新人SE育成シート スキルチェック | |||||
| 2 | 育成板|到達できたかを確認するシートです。判定・判定日・判定者は確認したときに記入します。 | |||||
| 3 | ||||||
| 4 | 項目 | 目標スキルレベル | チェック時期 | 判定 | 判定日 | 判定者 |
| 5 | 環境と作法 | 環境を構築し、構成管理と工数の記録を使える | 1か月目 | |||
| 6 | 業務の理解 | 顧客の業務の流れと帳票を、図で説明できる | 1か月目 | |||
| 7 | 仕様の読解 | 仕様書を読み、未決事項を洗い出して確認できる | 2か月目 | |||
| 8 | 設計 | 1機能の設計書を、正常系と異常系まで書ける | 2か月目 | |||
| 9 | レビュー | 指摘の意図を確認し、同じ指摘が出る箇所を自分で直せる | 2か月目 | |||
| 10 | 単体試験 | 境界の値を含む試験仕様書を書き、結果を記録できる | 3か月目 | |||
| 11 | 報告 | 予定と実績の差と、詰まっている箇所を先に報告できる | 3か月目 | |||
| A | B | C | D | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | SIerの新人SE育成シート 評価項目 | |||
| 2 | 育成板|育成の途中のフィードバックと、期間終了時の評価の両方に使うシートです。 | |||
| 3 | ||||
| 4 | 観点 | 内容 | 評価 | コメント |
| 5 | 業務を知ろうとする姿勢 | 仕様書だけで進めず、顧客の業務を確かめているか | ||
| 6 | 未決を放置しない力 | 書かれていないことを見つけて、確認できているか | ||
| 7 | 書いたものが伝わるか | 設計書を読んだ人が、同じものを作れる粒度で書けているか | ||
| 8 | 指摘の吸収 | 同じ指摘を繰り返さず、他の箇所にも自分で当てられるか | ||
| 9 | 報告 | 詰まったときに、何をどこまで試したかを添えて先に伝えられるか | ||
| 10 | 工数の記録 | 実際にかかった時間を、正直に記録できているか | ||
| 11 | ||||
| 12 | 利用上の注意 | |||
| 13 | この様式に記入されている内容は、一般的なSIerの新人SEの育成をもとに作成した例です。法令で定められた様式ではありません。 実際の業務内容・商品・体制によって、教える順番と期間は変わります。到達の速さには個人差があります。 自社の評価制度・就業規則・教育に関する社内規程がある場合は、そちらを優先してください。 作成・更新:育成板(SYOJIN / 商陣 https://syojin.com info@syojin.com) | |||
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) 2ファイル(完成版・編集用) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4縦。シートごとに印刷でき、全部で6枚になります |
| シート | 育成方針 / 3か月計画 / 週次育成 / スキルチェック / 評価項目 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | 完成版 約 17KB / 編集用 約 16KB / PDF 約 299KB |
| 更新日 | 2026-09-03 |
入力方法
- まず完成版の3か月育成例を確認します。第1週から第5週で読み、第6週から設計書を書き、第9週から実装と試験に入る組み方です。
- 第3週は削らないでください。顧客の業務を知らないまま仕様書を読むと、書いてあることの意味が分かりません。
- 第7週で書かせる機能は、プロジェクト責任者が先に1つ選んでおきます。難しすぎる機能を選ぶと3か月で終わりません。
- 自社の設計書の様式に書き換えます。完成例は一般的な項目にしています。
- スキルチェックの確認時期は、実際にレビューを通した後に置きます。書けたことと通せたことは違います。
- 毎週30分、レビューの指摘を本人と一緒に読み返します。指摘の数ではなく、同じ指摘が減っているかを見ます。
カスタマイズ方法
- 顧客先に常駐する案件では、第2週に常駐先の決まり(入館・持ち出し・報告)を足します。
- 要件定義の工程から入る案件では、第5週を2週に広げ、顧客との打ち合わせへの同席を足します。
- 結合試験まで担当する場合は、第10週の後に結合試験を2週足します。
- アジャイル型で進める案件では、第6週から第8週の設計書を「受け入れ条件の整理」に差し替えます。
- 自社サービスの開発も行う会社は、Webエンジニア育成シートの第10週から第12週を差し込めます。
利用上の注意
- 完成例は、既存のシステムに機能を追加する案件を前提にしています。新規の構築が中心の案件では、第4週の「既存の作りを読む」が当てはまりません。
- 3か月目の到達点は「1機能の設計から単体試験までを通せる」です。設計の判断を一人で決められる状態ではないため、レビューを必ず通す運用にしてください。
- 掲載している内容は、一般的なOJT・研修・スキル管理・評価の業務をもとに作成した参考例です。法令で定められた様式ではありません。
- 実際の業務内容に応じて調整してください。自社の評価制度・就業規則・社内規程がある場合は、そちらを優先してください。
- 内容は更新することがあります。このページの更新日(2026-09-03)をご確認ください。
- 本様式の利用によって生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いません。
よくある質問
汎用の新人SE育成シートとの違いは何ですか?
顧客の業務と設計書が入ります。汎用版はコードと仕様を読んで変更を入れる流れですが、SIer版は第3週で顧客の業務を知り、第6週から第8週で設計書を書く形にしています。受託は「書いたものが成果物」になるためです。
顧客先に常駐します。何を足しますか?
第2週に常駐先の決まり(入館・持ち出し・報告の相手)を足してください。常駐は自社の決まりと常駐先の決まりの両方が効くので、どちらに従うかを先に決めておかないと本人が板挟みになります。
要件定義から入らせたいのですが。
第5週を2週に広げ、顧客との打ち合わせへの同席を足してください。ただし3か月で要件を決められる状態にはなりません。第5週で「未決事項を洗い出して確認する」までを到達点にしています。
設計書の書き方が人によって違います。
第6週で既存の設計書を5件読んで型をまとめる手順を入れているのがそこです。型が文書として無い場合は、この週で作らせてください。新人が作った型が、そのまま社内の標準になることもあります。